本の森へ沈み込む

本の森へ沈み込む

大きなガラス窓から、早春のやわらかな日差し。
そして、芽吹きはじめた山々に見守られながら
本の森に沈み込む。


コロナ禍、気のゆるみは禁物ですが
自覚を持って十分な対策をとったうえで
気持ちをリセットしに、お篭り旅に行ってきました。

ペーパーレス化の時代に逆行するかのように
12,000冊の紙の本に埋もれに
その名も『本箱』というホテルへ。

森の中でたどった足跡

ビジネス本以外はどのジャンルも揃っているのではないかと思われる中で
「さあ、どこにでも行っておいで」と放たれると、
くっきりと自分が見えてくるものですね。

一日目は自分ではなかなか買えないような建築の本やファッションの本を
手当たり次第に抱え込みましたが、だんだん【言葉】へ、【禅】へと移りました。

森の中で見つけたもの

出会えてよかったのは、ユン・ウンデさんの
『やわらかな言葉と体のレッスン』。
無駄をそぎ落としてスパッと一言で言い得ることを
目指させられる世の中だけど
言葉の繰り返しから生まれる余韻もまたよし。

同じ言葉でも、その体から出る、その瞬間だからこその言葉
というようなことも書かれていた。

やわらかく、優しく、深いなあ。


このホテルは、本棚の裏にいくつかの秘密基地があります。
本を持ち込んだり、PC開いたり、思いのままに過ごせて
押し入れに入って遊んだ子どものころに戻った気分。


ずーっと胸を満たして、締め付けられ、こぼれそうになっていたのは
ハーマンカードンのスピーカーから聞こえる高音質の音に揺さぶられた心
選曲にもまたツボを射抜かれどおしでした。

購入して連れ帰ってきたのは『伊丹十三の本』という本。


ふだんはショートカットキーを紹介したり
「効率化」の言葉を多用している感があったりする私ですが

ゆっくりと、周辺にも意識を向けながら、
端々のニュアンスまで愛しみたいと思った旅でした。

講師プロフィール

中田 静
中田 静凛学舎 代表
「ずっと使い続ける力」を育むメソッドで、これまでの受講者数は 5000 名を超える。MOS 試験対策では延べ 1000 名の受講者を輩出。合格率 98%。音楽指導の後、MOT(Microsoft Official Trainer)として講師歴18年。

無駄な手数を減らした業務改善を提案していて、特にマナーを意識した書類作成講座に定評がある。時間をかけて作った書類がうまく活用できないとお悩みの企業様に対して、DX 時代に通用する データを資産に変えるための書類作成の技術を伝えている。

育児と仕事の両立のみならず、たとえ中断しても、その経験をもとに方向転換していけること。親の介護や想定外のことがあっても常に仕事や仲間に支えられた経験から、それぞれの地点からの一歩を踏み出す方の、お役に立てればこの上ない幸せである。